公開日: |更新日:
このページでは、不動産投資におけるレバレッジについて解説します。
レバレッジとは、他人資本を用いて自己資本の利益率を高めることです。つまり、金融機関からの借入を利用して、何倍もの大きな投資を行うことから梃子(てこ)という表現をします。簡単にいえば、借金の力を利用するのがレバレッジなのです。レバレッジというとFX(外国為替保証金取引)のイメージが強いとされていますが、不動産投資でもレバレッジ効果が期待できます。
たとえば、自己資金1,000万円の方が1億円の物件を購入したいケースをみていきましょう。自己資金に対して10倍の投資であり、借入に依存した物件購入となっています。借入が1億円を超えると、開業目的や株式投資、FX投資などでは自己資金の点から借入できない可能性が高いでしょう。しかし不動産投資であれば、多額の借入であったとしても融資を受けられます。
なぜ不動産投資だけ自己資金が少なくてもよいのかというと、現在の日本では金利が低くて不動産の利回りが高いからです。調達コストを上回る収益を安定して生み出しやすい投資であり、きちんとした計画を提示すればいくら借入しても問題ありません。
そして不動産投資のレバレッジ効果が高いのは、実は日本だけなのです。不動産投資が盛んなアメリカやオーストラリア、ニュージーランドであっても、約25%の頭金(※)を支払わなければなりません。日本のように、フルローンや90%融資などを認められる光景はめずらしいとされています。
ただし、日本もいつまでこの状態が続くのかは分かりません。レバレッジ効果を最大限に活かせるうちに、不動産投資を行ったほうがよいという見方もあります。
レバレッジは借金であるため、日本人にとってはあまり良く思われていません。しかし、レバレッジはテコの原理と同じ仕組みであり、効率的に投資活動を行える手法です。娯楽のためではなく、あくまでもビジネスのためにレバレッジが存在します。3,000万円の物件を住宅ローンで借りるぐらいならば、まずは利回り6%程度の新築アパートを購入して不動産経営を始めたほうがよい場合もあります。同じ月々の返済であっても、将来どのような資産が残るのかを十分検討してから動き出しましょう。